Book Summary ~読んだ本 まとめ~

読書が好きなので、読んだ本の感想、簡単な内容をまとめてみました。

スタンフォード式 疲れない体

こちらの本を読んでみました。

世界でもトップレベルを誇るスタンフォード大学の「科学的知見」

スタンフォードのスポーツ医局が実践している最新の「リカバリー法」

この2つを軸に組み立てた「疲労予防」と「疲労回復」のメソッドを紹介しています

 

疲れを予防する+疲れを解消する

 

0章 疲労発生のメカニズム

疲労は確実に驚くほどパフォーマンをを下げるー

・睡眠不足

 ー寝ていないのは、疲労がとれていない状態そのもの

 -脳にも悪影響。寝不足は脳震盪と似た状態

 

・筋肉と神経の使い過ぎや不具合

 ー筋肉だけでなく、神経のコンディションの悪さが疲れを引き起こす

 

 ①自律神経

 -脈拍・呼吸・消化など、意識しないで行われている。オンとオフの切り替えを担う

 ②中枢神経

 -手足など体の様々な部位に指令をだす司令塔。体の動きを統制する

 

・体の歪み

 -中枢神経を乱すトリガーとなる危険な状態

 -疲れやすい体=歪んだ体の姿勢

 

体の歪みと密接に関係している「体内の圧力

 

疲れた体チェック

①脈がいつもと違う

一般的には70~80/min 程度。安静時では50~60/min 台

 

②いろいろな時間に寝ている

睡眠時間が短い、あるいは朝起きてもすっきりいない

寝る時間や起きる時間が不規則だと副交感神経の働きが悪くなる

 

③腰が痛い

体の複数の部位にダメージが溜まっているケースが多い

筋肉もつねに緊張状態で、硬く、縮こまっている

ハイヒールは反り腰の原因

 

④呼吸する場所を間違えている

胸だけ浅い呼吸は、酸素不足による疲れ、姿勢の歪みによる疲れを引き起こす

胸だけの呼吸は、体を支える体幹の筋肉を使えていない

 

ー疲れない体のポイントは呼吸にある

疲れない体作りの土台となるメソッド「IAP呼吸法

 

1章 IAPメソッド

IAP: Intra Adbominal Pressure「腹腔内圧(腹圧)」

IAP呼吸法

ー腹圧呼吸では、息を吸うときも吐くときもお腹をへこませずに、お腹の中の圧力を外にかけるよう意識してお腹まわりを固くする呼吸法

 

・横隔膜の可動力が重要(横隔膜をしっかり下げながら息を吸い、お腹を膨らませたまま息を吐く)

・お腹の内側からの圧力と、それを押し返そうとするだbるの力で、体の中心が安定

 

IAP呼吸法の効果

 体の中心(体幹と脊柱)がしっかり安定する⇒正しい姿勢になる

 ⇒中枢神経と体の連携がスムーズ⇒体の各パーツが本来あるべきところにある

 ⇒無理な動きがなくなる⇒パフォーマンスレベルがあがり、疲れやケガを防ぐ

 

体のバランスは疲れと大いに関係する

眠る前の2分間、IAP呼吸法をすると睡眠回復率があがる

 -横隔膜には自律神経が集中していて、ゆっくりとした横隔膜の動きが副交感神経を優位にする

 

・血中の酸素濃度を上げることは、疲労の防止になる

・傷ついた細胞から老廃物(疲労物質)が出て、溜まると細胞がうまく働かず、疲れを感じる

・血液によって栄養と新しい酸素を体のすみずみまで行き届かせることで、体中の細胞を活発にし、細胞の自然治癒能力が促進される

 

2章 リカバリー法

・週末の寝だめでは、睡眠不足によるダメージは解消されない

・家でじっとしているだけでは、疲れは取れないどころか助長する

・体は左右対称ではないため、長年放っておけば、バランスが崩れる

・取り除くべきは体の変なクセ

 

体を軽く動かした方が、血液の流れが促進され脳と筋肉にたくさん酸素を送ることができ、疲労物質の対流を防ぐ

 

中枢神経を刺激し、体との連携をスムーズにし、体のクセをリセットするには、軽い運動の「前」と「後」が重要

 

ビフォーリセット -体の癖にリセットを働きかけるー

1、前スキップ&その場スキップ

   スキップしながら前進していく前スキップ10回 

   上にいくイメージで前進せずその場スキップ10回

   2つのスキップを合計20回行う

2、重心ジャンピング

   床にラインを引き、両足を揃え、ラインを中心に左右に交互にジャンプ

   ゆっくり10回程度、両足で飛んで両足で着地

3、ヒールアップランニング

   ゆっくりと左右のかかとが交互に10回ずつお知りにつくように走る

 

アフターリセット -収縮した筋肉を元に戻すー

1、ハムストリング・リセット

   壁の角にお尻を半分(左半分)つけ、(左足だけ壁にたてかける)

   腰を浮かさず両足をまっすぐに上げる

   右足を壁にそうようにゆっくり5秒かけておろす

   左右5回ずつ

2、ファー・リセット

   右ひざを床に着け、左ひざは90度に曲げる。左手は左ひざの外側にあて、  

   右腕は高くあげる。左ひざを開こうとしつつ、左手で左ひざを内側に押し返す。

   このとき、右腕は左斜め上の方向に伸ばす。できるだけ遠くを目指すイメージ

 

デスクワーク疲れをとる「3レッグスメソッド」

「お尻の筋肉は体のエンジン」

・座りっぱなしを避けて30分に1回は立つ

日本人の1日平均7時間座っており、世界一

 

1、フィスト・プレス

   椅子に座ったまま足を少し開き、膝の間に両手の握りこぶしを横並びに入れ

   膝をぎゅっと内側に押し付けこぶしをつぶすように15秒プレス

   「内転筋」に働きかける 

2、ニー・プレス

   椅子に座ったまま両膝を開き、膝の外側に手を置く

   膝は、より開くように外側に向かって15秒力を入れる。

   手は開こうとする膝を押し返すように内側に向かって15秒力を入れる

3、レッグ・タップ

   両足のつま先を床につけたまま、かかとを15秒ゆっくり上げたり下げたりする

   両足のかかとをつけたまま、つま先を15秒ゆっくり上げたり下げたりする

   ふくらはぎを動かすことでひざ裏のリンパを刺激。全脛骨筋も鍛える

 

肩こりに効く「肩甲骨ムービング」 

肩こりに悩む人がアプローチすべきなのは肩周りではなく肩甲骨

開いてしまった肩甲骨を寄せること

 

   肘を曲げ、右手は右肩に、左手は左肩に置く

   胸を開いて、前から後ろへ、両腕を10~12回ほど回す

   肩甲骨を中心に寄せるイメージ

 

「腰痛」は体内の圧力を高めて解消

座ってばかりいると太もも裏のハムストリングが硬くなり、それに引っ張られる形で骨盤が傾き、背骨に沿ってついていて体のバランスにオンよする「脊柱起立筋」が骨盤に引っ張られ伸びてしまい、体の中心がどんどん歪む

 

対症療法としてIAP呼吸法を行う

腹圧を高めると脊柱が安定するのでダイレクトに腰に効く

 

横隔膜とほとんどの筋肉は連動している

 

眼精疲労を取り除く「目の筋膜リリース」

目の周りの「眼輪筋」を包む「筋膜」をほぐすとスッキリする

 

   目を軽く閉じて、爪の付け根側で、眼輪筋(目の周り)を軽くはじく

   力を入れずに「上まぶたと眉毛の境目あたらい」を親指以外の指で

   「下まぶた付近」を親指で30秒ほどはじきつづける

「アイス・ヒートメソッド」

ハードのダメージ対処「冷温」マニュアル

痛みが発生した箇所を「冷やして温める」

歩きすぎ、走りすぎによる疲れた体は、ケガより軽いけれど炎症を起こした状態

 

ー打撲などの痛みの場合ー

①ケガをした直後~24時間

痛みのピークとなるケガをしてから24時間までは「アイスの時間」

 

②24時間経過後~48時間

痛みのピークを越えた24時間後を目安に、冷やすのをやめて温湿布や入浴、サポーターなどで温めモード「ヒートの時間」

温めることで血流を促進し、回復を早める

 

※アイスからヒートへ切り替える際は、正確に時間を図る

 

ー歩き疲れの場合ー

15分ほどアイスの時間をとり、触ってみていつもの暖かさに戻ったら

40度前後で約10分入浴うする。ケガと違って24時間待つ必要はない

 

リカバリー法の回復浴

 「冷水」と「温水」を交互につかる「交互浴」

まずクールバスに入ってクールダウン(水温は10度ぐらい)

2、3分間クールバスに入ってから、「ホット60秒、クール60秒」の2分間1セットの

交互浴を4、5回繰り返し、最後にクールバスに2、3分ほど入って終了

⇒血管の収縮と拡張が繰り返されることで血流がよくなる

 自立神経のバランスが整う

 

温冷浴には疲労軽減の効果がある。ただし体感的な回復感はあるが、筋肉痛に直接的な効果はなさそうだ。12分までなら効果あり。

 

「シャワー×半身浴」が最適

 やる前と後には350mlほどの水分補給を

 バスタブに37~38度のお湯を溜めておく

⇒冷水シャワーを1分ほど浴びてから

⇒「バスタブに30秒、冷水シャワーに30秒」の1分間セットの交互浴を約10回繰り返し⇒最後に冷水シャワーを1分ほど浴びて終了

 

「睡眠回復術」

最低でも「7時間」は寝る(どんなに短くても6時間)

①夜更かしも早寝もしない

就寝時間、起床時間、睡眠時間は極力変えずに固定する

 

②週末に体内時計を狂わせない

睡眠は、崩れる時は簡単に崩壊するが、元に戻すのは大変

いつもより長く寝るとしてもせいぜい1~2時間程度

 

③ベッドに入る90分前までに入浴

就寝直後の交互浴は避ける

深部体温は「上がるとより下がる」性質がある

 

④就寝前に「お腹を膨らませる」

ベッドに入る前にIAP呼吸法を2、3回行う 

3章 抗疲労体質になる食事術

食によってパフォーマンスも、回復率も変わってくる

「何を食べるか、いつ食べるか、どう食べるか」が重要

 

「ビタミン」と「タンパク質」をマストで摂る

・朝食抜きは3食中1番やばい

 -朝食をとるかとらないか、何を食べるかで1日のパフォーマンスや疲れ具合が違う

 -朝食抜きで起こる「血糖値スパイク」が特に危険

  ⇒血糖値の急な乱高下は眠気や疲労感の元

 -朝食をとらないと体温が上がりにくくなる

 -朝食はその日の活動のエネルギー源

 -朝食の時間はできるだけ固定する

 -プロセスチーズよりナチュラルチーズ⇒より菌をたくさん腸に届ける

 -発酵食品をとる(味噌、納豆、ぬか漬け)

 

  ーどの食事も必ず腹8分目まで

   ただし、空腹は避けて、お腹すいたらナッツやフルーツなどで埋める

 

・ランチは「タンパク質」と「サラダ」が基本

 -パンは極力食べない、食べるならライ麦パンなどの高繊維質で糖質が少ないもの

 ーパスタ+パンは糖を含有する炭水化物が多すぎる

 -1回の食事につき炭水化物は1つ

 -タンパク質と炭水化物の割合は3:1

 -野菜は昼の摂取量をMAXに

 

・果物間食でビタミンを高速チャージ

ビタミンは疲労回付に役立つビタミンも豊富

 -できるだけ素材の形のままのものを選ぶ

 -消耗したエネルギーを補給する点では糖質は悪くない

 -避けるべきはmタンパク質摂取量をはるかに超える「炭水化物」と、

  消化が悪く、内臓に負担がかかる「過度の脂質」

 

・回復食材「トリ胸肉

 鶏むね肉に含まれるイミダペプチドというアミノ酸は、酸化を防ぐ作用が高く、

 活性酸素をとりのぞき、脳の疲れをとる。疲労回復に効果的

 ー牛赤身肉は脂肪分が少ないうえ、疲労回復のアミノ酸L-カルニチンが豊富

 ー疲労回付に役立つアリシンのもとになるアイリンを含んだニンニク

 ー筋肉痛の予防に役立つL-カルニチンは、牛乳にも含まれる

 ー白身魚、チキンは低カロリーで高タンパク質

 ー鶏レバーは、目や皮膚の粘膜を健康に保つビタミンAも豊富

 

・茶色い炭水化物の栄養素は白米の約8倍

 -精製された小麦やパン、白米は避け、ライ麦パンや玄米に代えるとよい

 -世界最小のパスタ「クスクス」←カルシウム・マグネシウムも含む

 -雑穀(キヌア、アマランサス、ヒエ、キビetc)も摂りいれる

  雑穀には食物繊維とビタミンが豊富で、血糖値の上昇を抑える

  キヌアに含まれる食物繊維は白米の約8倍。タンパク質、カリウム、カルシウム、

  マグネシウム、鉄分も2~8倍

 

・手を加えるほどあらゆる栄養素が抜ける

 ーブロッコリーやカリフラワーはビタミンCが豊富だが、茹でると栄養素が

  流れ出てしまう

 -切っただけ、洗っただけのほうが栄養を効率よく摂取できる

 

「禁断の疲労食」

よくない食べ物を摂取すると、すぐにダメージとなって疲労や倦怠感が表れる

・脂っこいものや、甘いもの、過剰な塩分は胃腸への負担を増加

・飲み物やは、疲労感が出やすい

・甘い朝食は避ける(ほぼ糖質である、人工的に甘いものは避ける)

・お菓子を食べると、逆に体内のビタミンは消費される

 

【タンパク質】

・L-カルニチン(牛赤身肉、羊肉、牛乳)

・リジン(乳製品、真イワシ、サーモン)

イミダペプチド(鶏肉、マグロ、カツオ)

グルタミン酸(トマト、海藻類、白菜)

 

【ビタミン】

・ビタミンA(鶏レバー、うなぎの肝、鶏肉)

・ビタミンB群(豚肉、キビ、ほうれん草、セロリ)

・ビタミンC(ブロッコリー、レモン、カリフラワー)

 

【ミネラル】

カリウム(キヌア、バナナ)

マグネシウム(海藻類、キヌア、キビ、ナッツ)

 

【その他】

・アイリン(ニンニク)

 

・清涼炭酸水はペットボトル1本に、ティースプーン山盛り10杯分の砂糖が入っている

 1日にとっていい砂糖の量を、1本で超えてしまう

・お酒を飲むときは、同量の水を飲みながら

アメリカと日本では同じエナジードリンクでも成分が違ったりする

タウリンが健康な人の疲労を軽減することを示したデータや論文はない

・望ましいカフェイン摂取量は1日400mgまで

 

4章 ハードワーク・メソッド

 疲れは無駄な動き、無理な動きから生じる

人間の姿勢に関する理論:「クロスドシンドローム

 

Xが歪むとたちまちぐったりに

「X筋」:線ABが交わった様子

A:「鼻の先端」と「肩甲骨」が1番膨らんだ部分を結ぶライン

B:「首と肩の付け根」と「乳首の上のあたり」を結ぶライン

きれいなXになっているのが疲れないよい姿勢

耳と肩のラインがまっすぐ一直線になっていて、地面と垂直な状態

 

・疲れない立ち方

ー左右に均等に小さく揺れながら達

 

・疲れない座り方

ー耳と肩を結ぶラインをまっすぐ

 肩甲骨を真ん中に寄せるように意識し、顎をまっすぐ引く

ー30分に1回は立つ⇒ひざ裏のリンパ節を刺激

 

・疲れない歩き方

ー歩幅は自分の足の2倍ぐらい

ーかかと、足の外側、つまさき(親指寄り)の順で地面を踏む

 

・疲れない通勤

疲労とストレスを避けるなら座ったほうがよい

ーつり革は両手で1本ずつもつ

 片手の場合は1駅ごとに持つ手を変える

ーお腹をできるだけ膨らませて呼吸

スマホは細切れで見ると疲労感が減る

 スマホを見る姿勢は典型的な疲れる姿勢

 

・疲れない収納

ー人間の筋肉は物を持ち上げるより下すときの方が3倍負荷がかかる

ー物をもちあげるときは、しっかり腰をまっすぐ落としてから物をとる

 手を使わずIAP呼吸用で腹圧を高め、ひざを伸ばして腰をまっすぐ上げながら

 物を一緒に真上に持ち上げる、腰は絶対曲げない

 

・もっと水を摂る

ー水分補給はできるだけ欠かさない

ーコップ1杯の水を1日6~8敗飲む

ー汗をかくとは体の温度調節をしている

細胞が正常に働くためにも水分は重要

 

・疲れないマインドセット(思考様式・考え方)

ー自分の能力は、努力によって変化する➡成長型マインドセット

 成長型マインドセットが大人になっても維持できるかが鍵

 「疲れている=この疲れをなくせばパフォーマンスがあがる」

ー「yet」「まだ~」

 ~できないと決めつけるのではなく、「まだ~できない」、「まだ自分には難しい」

 とその先を見据える➡いずれできるようになる

ー最終的なゴールを見据えつつ、今の自分にできることは何かを考え最短の目標を設定

 成功する選手は必ず「超・短期目標」を一つずつクリアして長期目標に近づける

 

「成長型マインドセット」と「超・短期目標」は2つでひとつ

 

意図的な練習は1時間が限界、その後休憩を入れたとしても3~5時間が限界

長いスパンの目標を持ちつつ、

今日の疲れは今日解消する、明日の疲れを予防するという短期目標でクリアしていく

 

 

あれもこれもとタスクを詰め込みすぎない

バーンアウトを防ぎつつ最大の成果を導く

疲労負債を溜めない「体とマインドの準備」

 

~感想~

このIAP呼吸法といのはとても難しかったです。なかなか無意識には摂りいれられないのですが、気づいたときにはやってみております。

効果があるのかは、よくわからないのですが。。

姿勢をよくする、食事内容に気をつける、などは当たり前のところですが、

日ごろから意識して実践したいと思います。

これから暑い時期ですし、疲れたときには温冷浴も、よいなと思いました。